神への賛歌『告白』からアウグスティヌスの思想を追体験する。

The Augustine Roman Empireローマ帝国
Augustine confession

アウレリウス・アウグスティヌス プロフィール

・354年11月13日
北アフリカ生まれ。父パトリキウス、母モニカ
・373年(19歳)
キケロ『ホルテンシウス』を読み哲学に目覚める。マニ教に傾倒する。
・386年(32歳)
プラトン派の書物を読む。キリスト教に回心する。
・391年(37歳)
ヒッポ教の司祭となり修道院での生活が始まる。
・397年(43歳)
『告白』を書き始める。
・400年(46歳)
『告白』全十三巻が完成。
・419年(65歳)
『三位一体』全十五巻が完成。
・426年(72歳)
『神の国』全十三巻が完成。『キリスト教の教え』が完成。
・430年神(76歳)
ヒッポの街で病に伏し、死去。

告白

アウグスティヌスは罪の意識に悩み、様々なテ―マを問い詰めていきながらキリスト教に目覚め、信仰を深めていきました。

第一巻~第九巻

幼少年期から青年期の悩み、回想。
・わたしはどこからここに来たのでしょうか?
・罪とは何なのでしょうか?
・何か欲しいものがあっても思い通りにならなければ泣きわめいてわがままであった。
・学問を学ぶために学校に行っても怠けて遊びほうけていた。
・競技やフィクションの物語に興味を持ち、年長者の見世物に通うようになった。
・基本的なギリシャ語を学ばず、ラテン語を好んでいた。
・自分の欲情を満たすために情事にふけっていた。
・留学の費用を用意してくれた父へ感謝を忘れてそれは野心だと批判した。
・キケロの哲学的対話篇『ホルテンシウス』を読む。→ホルテンシウスが哲学を批判する立場だったがキケロは知を愛し求めることで幸福を得られるとした。
その後マニ教へ傾倒していく。
・母の死と祈り
・キリスト教に回心、受洗する。
第十巻
・ヒッポ教の司祭となり、自己への回想。

第十一巻~第十三巻

・聖書『創世記』の解釈についてアウグスティヌスの哲学的考察を展開する。
「神である」あなたから求め、あなたにおいて尋ね、あなたのもとで「聖書という」戸を叩かねばならない。
そうすることで、求める者は与えられ、尋ねる者は見いだされ、叩く戸は開けられるであろう。
『告白』第十三巻三十八章

まとめ

神への賛歌『告白』からアウグスティヌスの思想「悩み」「苦しみ」「喜び」「希望」を追体験する。
人生を楽しく生きるための必読書。それがアウグスティヌスの『告白』だった。
by楽二郎

参考文献

アウグスティヌス告白 有斐閣新書 服部 英次郎/著 有斐閣
アウグスティヌス 「心」の哲学者 岩波新書 新赤版 1682 出村 和彦/著 岩波書店
告白 下 岩波文庫 聖アウグスティヌス/著 岩波書店
告白 上 岩波文庫 聖アウグスティヌス/著 岩波書店
一冊で哲学の名著を読む 『ソクラテスの弁明』から、サルトル『存在と無』まで17冊がよくわかる! 荒木 清/著 中経出版

コメント

タイトルとURLをコピーしました